いらっしゃいませ

にほんご べんきょう してきて ください
いらっしゃいませ。ずっと試運転中です。予告なく変更しまくるつもりが仕様変更については手付かずです。

2013年12月23日月曜日

不断の普段〜逡巡編

都内に出かける時と仕事に出かける時とで着ているものがガラリと変わる。そこを評して「あなたは、つくばを舐めすぎている」と言われたことがある。人目につかない車通勤なんで、かなり油断ちゃんな格好なのは事実。意識してたわけではないが、部屋着 ≦ 通勤着 < 近所 < 近隣市街地 < 都内 < 帝国ホテル(^^;)という順で私の女装レベルは確かにランク付けされている。
さてここまでは話の枕。こんな私がセミフォーマルなバッグを買いに出かけた顛末記が始まるよ!

東京は日本橋の高島屋だの三越だの、ちょいと野暮用がてらに立ち寄って初めてじっくりブランドショップなるものを物色してみた。というのもネットで情報収集をするうちに『30代以降のオトナのオンナは普段使いバッグにブランドバッグ(相場は10~20万円!)を持たなくちゃね』みたいなサイトや掲示板に幾度も行き当たってはなはだ疑問を感じたから。普段使いで10万とか私としてはべらぼうなんですが、どうなんでしょ。
ブランド物を買いあさる趣味はないけど、かといって毛嫌いするつもりも別にないんですよ。曇りなき眼で見て、良いと思えるものはやはり良いと思う。こんな機会はなかなか無かったので、ここはイッチョ、来て見て触ってブランドショップも覗いてみよう!これが煉獄の始まりだったのでございます。

まずね、日本橋の百貨店群はこうして見ると地元デパートとはまるで違うよ。すれ違う人は皆、上品でお洒落にキメている。私のようにヨソ行きに身を包んでココに来た人はおそらくこの内の半分。残り半分はこの状態が普段レベルの人達、多分ね。つまり私で言うところの都内女装レベル=この人達の普段着ということ。成る程ブランドバッグを普段使いにするとは、こういう人達の話なんだ。都市部の普段と田舎の普段はフダンが違う。雑誌や一部サイトの言う「普段使い」を真に受けて私なんぞが地元の街をブランドバッグひっさげて歩いたら滑稽な事この上なし。それは浴衣着てるのに振袖用の草履を履いてるみたいな感じ?激しくアンバランスなのよね。「こちらは普段使いに最適ですよ」と声かけしてきたブランドショップの店員さん、私の普段レベルを見たら同じ台詞はもう吐けますまいよ、ふふふのふ。(←言ってて空しい)

フォーマルバッグと普段バッグ(都市部編)の両者を吟味してきたが、ちっとも目的のセミフォーマルバッグに辿り着かない私。どうしてこんな回り道をするのかと言えば、平たく言うとお洒落ドシロウトなのでイメージトレーニングに大変時間がかかるのでございます。「アレが要る」と思った時に未熟者なので「欲しいアレ」がすぐに思い浮かばない。「自分が求めるものは何か」が確立されていないとこんな形で弊害が出る。年相応の物を持たないと恥ずかしい、というのは詰まる所、その年になるまで自分スタイルができてないのは恥ずかしいという事なんでござんすねぇ。しみじみ

で、どうにか欲しいバッグのイメージが固まり「ブランドバッグも悪くはないけどコストが私のポリシー(モノに依るけど鞄に20万は出さねーよ、おっぺけぺー)に反する」という所に辿り着いた頃、その瞬間は訪れた。
とあるショップの前を通りすぎた時、カウンター上の鞄が目にとまり「おぅ?」と立ち止まる。同行していた旦那も同時に「あれは」と言って同じ鞄に視線を注いでいる。もしかしてコレじゃない?私がイメージしてた鞄。
鞄に呼び戻され店内に吸い寄せられる二人。ムーミンに出てくる双児のトフスランとビフスラン(と思ったらあの二人は夫婦だったのね)みたいになった私達はその場でコショコショと秘密会議を開始する。いいねでも大きさがちょっとね色味もコレじゃんよ持ち手がイマイチよ値段がわかんないねわかんないねぇ聞いて高かったら一目散に逃げよううん逃げよう。逃げるこたないけど結果的にはこのバッグは私の望んだサイズより若干大きく、候補からは外れた。しかし店員さんが同じシリーズのスモールサイズがあると言って出してくれたバッグがドンピシャリ。
変わった色合いも大きさも
古典型を掘り起こしてモダンにしたというデザインも
お値段以外は全てストライクゾーン
その後、紆余曲折(その話は割愛^^)して惚れたバッグを私はようやく手に入れることができた。いみじくも「お気に入りの品なら値段なんて関係ない」なんて前回書いたけど、真逆のベクトルで値段関係なしに気に入った品を買ってしまったわけだ。あな恐ろしや。
私が鞄に出していいと思える金額Aと、よっぽど気に入ったとしても上限はここまで!という金額Bの二つがあって、偶然その二つを足したお値段だったのも購入のきっかけになった。「金額Aを君が出して金額Bを僕が出せば買えちゃうじゃん」と旦那が言ってくれたから。この偶然がなければ多分私は今も鞄ジプシーを続けていたことでしょう。そうしてそのまま一生買わずに人生を終えていたことでしょう。マジでマジで。
今更だが金額Aバッグを私が買って金額Bバッグを旦那に買ってもらえば上等な鞄が二つもゲットできたのかも…なんて思わないでもないが、それはそれ、これはこれ。

さてブランドバッグ狂想曲とも言うべき真の煉獄はここから始まるわけですが、それはまた別のお話。

0 件のコメント:

コメントを投稿