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2014年2月7日金曜日

任侠の家

イプセンの『人形の家』のお話をしましょう。主人公ノラは良いトコのお嬢様育ち。長じては良いトコの奥様におさまって何不自由ない生活を送ってきた。一人の女性、一人の人間として歩んで来た人生に疑問を挟む余地などなかったのだが、ある出来事を契機に自分の根幹が揺らいでしまう。すなわち娘時代においては父親の人形であり、結婚して後は夫の人形でしかなかった自分の現実に戦慄するのだ。人形は主(あるじ)のお気に入りの間は大事にされるが、ひとたび不興を買ってそっぽを向かれると何処にも寄る辺の無い危うげな身上。危機が去り、落ち着きを取り戻した夫の心は再びノラを溺愛するのだがノラは家を出る決心をして去るのであった。
写真は本文と関係ありません

さてここから我が任侠の家。恥ずかしながら犬も喰わぬという夫婦喧嘩のお話でござる。近年、絡み酒のクセが酷くなったうちの旦那がその日もやたらと私に絡んでいた。というか、その日はちょっと尋常ない絡み方をされまして私はどつかれておりました。んで、耐えかねた私は反撃に出て旦那の頭をカチ割ってしまいましたとさ。ミャハ(>_<;)
その後、深夜におよんですったもんだした挙げ句に二人は冷戦状態に突入。ここの経緯は語るべき言葉もない。酔った旦那の黒歴史として記憶と記録に残る出来事であった(旦那は酔っぱらってたからシラを通すかもしらんが)。
んで一日おいて翌深夜を過ぎた頃、別室で寝ていた旦那が私を優しく揺り起こしていわく「出て行ってくれないか」ですと。はあぁ?
問題です
1、俺が寝室で寝たいから出ていってくれないか
2、別居したいから出て行ってくれないか
3、離婚したいから出て行ってくれないか
さて、どれでしょう?というか出て行ってくれって、ほわあぁっとぅ?!ここは私の家でもあるわけなんですが、もしかしてココは俺の家という認識ですかあああああ?
寝ぼけた頭でとつおいつ考える私を残し旦那は再び別室のソファへ退場。真意を図りかねて頭はモヤモヤ。通常なら寝直してしまう私も頭に血が上ったか眠れなくなった。午前三時を過ぎた頃、身支度を整えて家を出る。もちろん、子どもが居るので朝には帰りますけどね。私が出て行く謂れははないけれど怪我させたことは本当にすまないと思っているのでせめてものお詫びの印でとりあえず出て行ってやらぁ、すっとこどっこい、てなもんでござんす。

我が家のそばを小さな土手が走っており、10キロ内で江戸川へ出られる。行って帰れば良い運動になるだろうくらいの気持ちで膝栗毛よろしくスタスタ歩く。こんな時間には誰もおるまい、と思う一方で数年前にこの土手に遠方から死体を捨てにきた輩がいて大騒ぎになったことがあったのを思い出す。そんなことは滅多にないと信じつつ、万が一そんな場面に出くわしたら私もついでに消されちゃうわねぇ…なんて弱気になった所で、えっ、ええっ?!向こうから懐中電灯を持った人影が近づいて来るよ!お巡りさん?いや、違う。トレーニングウェアを着た男性。でもちょっとアンタ、今何時だと思ってんのよ。こんな時間にトレーニングって不審じゃない?
ドキドキしながら男とすれ違う。いつでも鞄で撃退できる体勢をとり、殺気もみなぎらせてみせたりして。心なしか相手もギクシャクした動き。やり過ごしてからほっと一息ついて考えた。コート着てお出かけ姿の殺気みなぎる中年女性が午前四時に土手歩いてる方がよっぽど不審。多分、相手の方が私なんかより余程ビビったに違いないのだ。
ああ、こんな性格(殺意的なものがサイヤ人みたいに滲み出る体質)だから出て行ってくれとか言われちゃうんだわ。憔悴して江戸川は断念。街道を歩いて開いてるファミレスで時間を潰す事にする。
この話、もしかして…つづく! ←エウレカ風

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